山形県・庄内地方・庄内町・俳優 佐藤 輝-3
       
佐藤 輝の世界 山形県・庄内地方・庄内町 - 3
     
    
当ホームページ内に掲載されている俳優・佐藤 輝の故郷、山形県・庄内地方・庄内町に関係する部分をまとめました。
     

 
山形県・庄内地方・庄内町03年3月〜04年12月 05年2月〜06年6月 06年7月〜07年5月 07年6月〜08年12月 
09年1月〜10年1月 10年4月〜11年3月 11年3月〜6月 11年7月〜12月 11年12月〜12年3月 12年5月〜11月
 12年11月〜13年5月 13年8月〜14年7月 
14年8月〜16年8月 16年10月〜17年11月  17年11月〜現在 
 山形県出身芸能人文化人
 

           
2006年7月〜2007年5月

5月の風

 快晴の昨日はひさし振りに家の中を風が吹き抜けて、気持ち良い夕暮れだった。

 マンションの大規模改修工事が3月にはじまり、廊下に面した部屋の窓にかかっいている柵もはずされたので、窓を開け放つことができなくなっていたが、昨日ようやく、廊下側外壁の塗装がほぼ終わって、その窓柵が取り付けられたのだ。
 早速窓を大きく開けた。そしてベランダ側のガラス戸も。
 5月の風が、家の中を吹き抜けた。部屋の隅々にたまっていた、思いの淀みを一気に吹き飛ばすように。心の中までも洗われたすがすがしい気持ちになった。

 4月21日に書いたように、29年前に山形の生家から貰ってきた「黄エビネ」が今年も鮮やかに咲いた。が、一緒に貰ってきて育てていた「地エビネ」は、数年前に芽を出さなくなり、いつの間にか消えてしまっていた。
 前日帰省した折に生家でその話をすると、早速、葉と花芽が少しだけ伸びた地エビネの株を、土地付きで掘り上げ、持たせてくれた。帰京後に、見る見るぐんぐんと伸びた花芽は、渋くて派手で奇麗な花を咲かせてくれた。日本に自生する蘭も美しい。





 今年の花はそろそろ終わりだが、3鉢の地エビネは来年からも春ごとに、我が家のベランダで目を楽しませてくれるだろう。

 先週、今年最後の竹の子汁を食べた。筍は僕の大好物。



故郷の地元紙に包まれて届いた、新鮮な筍とウド。


 鶴岡市藤島に住む兄が、大きいのが出たからといって9日に送ってくれた朝採りの竹の子を、僕が茹でて孟宗汁に。パリンパリンと奥歯で割って食べる歯ごたえの美味さは孟宗汁の醍醐味だ。薄く小さく切っては、この豪快感はない。
 11日に新橋のChokai(鳥海)であった、例の酒田東高校同期の「分科会」と称する飲み会も「旬の筍を食す」会で孟宗汁を堪能した。
 冷蔵していた残りを再度、竹の子ご飯と孟宗汁にして、今年の竹の子の食い納め。

 この間、5月の風に乗って、面白い舞台を幾つも楽しんだ。

 新宿・THEATER/TOPSで観た劇団道学先生『あたらしいバカをうごかせるのは古いバカじゃないだろう』(中島淳彦作、青山勝演出)は、若者の夢が溢れていた1970年代のフォークの時代を描いて秀逸。中島作品は宮崎・油津を舞台にした作品が何といっても面白い。

 新宿・シアターアプルの『小松政夫 VS コロッケ 昭和 ギャグ パレード』は、コロッケの物まねがテンポ良くて楽しめたが、折角のライブなのだから、淡谷のり子、郷ひろみ、五木ひろし、ちあきなおみなどの物まねを、もっとたっぷり見せて欲しかった ! 以前、コマ劇場で観た三田邦彦、コロッケ、今陽子が出演した『ミタ・コロ・コン』が腸捻転を起こしそうに面白かったから。

 三軒茶屋・世田谷パプリックシアター『上々颱風シアターLIVE ! 2007』は、「絵本『ハラホロの涙』出版記念 - ハラホとヒレハの物語 - 」と題して、ヴォーカルの白崎映美さんと西川郷子さんの絵本の朗読から始まるファンタジックなライブ。
  アルバム『あったりまえだ』に入っている乗りの良い曲が多く、ミュージカル『阿国』の歌との関係も見えて楽しめた。びりびりと泣けた。

 今日も晴れた。窓を開けよう。
 5月の風は、心地よい。

                   輝 ☆彡 07.5.22


山形写真レポート

 ゴールデンウィークの帰省の写真をこのページにUPすると、元気よく掲示板に書き込んだのは2週間も前のこと。
 _(._.)_ ・・・、時の経つのが早すぎると思いながらも、スミマセンと、平謝りに謝っています。
 そんな訳で、とりあえずは、写真を・・・ご覧ください。

 さて、ここはどこ? 何をしているの? と想像する楽しみをあじわっていただきたく・・・。
 写真の説明はおいおい、毎日少しずつ付けていきますので、お楽しみください(笑)


            
          天童市にあるビストロ "パ・マル"


 天童といえば山形の民謡「花笠音頭」に「♪〜 花の山形 もみじの天童」と歌われ、温泉と将棋の駒の生産、ラ・フランスの生産量日本一で知られているが、こんな洒落た素敵なビストロ(気楽に入れるレストラン)もある。
 去年の秋に初めて入って食事をし、やみつきになりそうな予感がしたレストラン。

 「パ・マル」は、フランス語で「なかなかいいね」という意味だそうだが、店の雰囲気、居心地の良さ、そして味の良さは本当に「なかなかいいね ! !」 だ。安くてボリュームたっぷり、庶民のビストロ。

         天童市老野森3-8-15 023-651-8344
         ビストロ "パ・マル"  http://pas-mal.net/


       
       ボタン海老とホッキ貝のサラダ


         


          
          仔羊モモ肉のステーキ


ああ、カメラを忘れて来てしまった! 携帯電話で撮ってもらったらサイズが小さい!
上のメニューは昨年秋に撮ったもの。
ここにも味を追求しているシェフがいる。味良し、量良しで、腹いっぱい。時間をかけてゆったりたべられる庶民のビストロ。


      
      出羽三山信仰の中心・羽黒山の参道。『継子坂(ままこざか)』。      


 羽黒山は、僕の精神世界を支えている大きな力。(エッセイ『再生』参照)

 出羽三山神社境内の入り口、隋神門をくぐると急な下り坂、『継子坂(ままこざか)』。
 羽黒山は西暦593年の開山と伝えられ、1400年の歴史をもつ羽黒修験道の中心地。月山、湯殿山とともに出羽三山と呼ばれる。うっそうと繁る杉木立をぬって、石の参道が続く。





 『継子坂』を下って右に曲がると、やがて祓川(はらいがわ)にかかる朱塗りの神橋を渡る。上流の崖からは須賀の滝が流れ落ちる。昔、参拝者はこの祓川で身を清めて登った。



樹齢1000年の『爺杉』と国宝五重塔。塔は平将門寄進と伝えられ、現在の塔は約600年前の再建。
 今日は先を急ぐので、ここからUターン。
      出羽三山神社 http://www.dewasanzan.jp/navis.html



庄内町といえば、やっぱり融合料理の『まごころ』。ズワイガニとウルイのサラダ。さっぱりシャリシャリ感とカニのうま味が絶妙なハーモニーを楽しませてくれる。


 今日のランチメニューはこの後、トウモロコシのスープ、カプチーノ仕立て。ヒラメのオイル焼きと月山筍、コシアブラ、アスパラガスのフリート。庄内豚のワイン煮込み。
 デザートが庄内青きな粉シフォンケーキ、黒蜜シャーベット、あんず甘煮コンポート。そしてコーヒー、カプチーノ。
 それぞれ地元の食材を生かした創意と工夫が、新しい味を創りだしている。料理の皿が運ばれてくるたびに、期待でわくわくする。

     融合料理の『まごころ』 庄内町猿田37−1
     TEL 0234−45−0775



話題の「庄内豚」のワイン煮込み。とろりととろけるうま味 ! !


 庄内町で残念だったのは、高い評判を聞いて今度は行こうと楽しみにしていた、創作料理『寺胡家』というレストランが閉店してしまったという話。場所も確認していたのに、ひと足遅かった ! ! 
 僕にとって幻のレストランとなってしまった『寺胡家』の味。いつか必ず味わいたいと期待している。


故郷・庄内町の原田眞樹町長と。この身長差でも同じ庄内人。
 原田町長は「住民満足度日本一のまちは、みんなで作る!」と、日本一の町作りをめざしている。



天童市、遠藤市長と。
 天童の歴史と観光・産業を熱く語る遠藤市長。話が面白く聞きほれて、ついつい長居をしてしまう。


 晴天に誘われて再度、春スキーの月山を越えて庄内平野へ。



鶴岡市にある『いこいの村 庄内』のチューリップ畑。湯野浜温泉、庄内空港に近い。


 庄内に行ったらやはり、何度でも融合料理の『まごころ』へ。




 今日は今日で、別のランチメニューを用意してくれた、その心意気に感動。
 ふぐの刺し身、平田赤ネギ添え。トウモロコシ・スープ。鯛カマの塩焼き、コシアブラ・フリート、レモン添え。庄内豚と蕪のロースト。





 デザートがマンゴ・ムース、グレープフルーツ・シャーベット。
 続けて来られたお店はメニューに苦労するかも知れないが、毎日通いたくなる、新鮮で飽きのこない料理の数々だ。



山形市のそば屋『立花』。そばの香りと甘味が引き立ち歯ごたえ良い写真の『板そば』のほど良い硬さが、のどに快感 !
他に、河北町が発祥といわれる鳥肉のダシがきいた冷たい肉そばも美味い。『立花』のはつゆの濃さが程よい。山形のそばにはなぜか別注文のげそ天がピッタリの相性。

 山形市と天童市を結ぶ、『立花』の前の通りの両側はサクランボ畑が続く。サクランボ畑には、収穫期に雨が当たって実が裂けるのを防ぐ雨除け設備があるから、すぐにわかる。

                輝 ☆彡 07.5.17(20)


庄内町・響ホール ダンス・ライブ
 
 本当に、不思議な縁というものはあるもので、僕の人生などはすべてがその不思議な縁で結ばれているような気がする。

 毎週月曜日に近くのフィットネスクラブ・ティップネスでレッスンを受けているジャズダンスのインストラクター、越智麻由民(おち まゆみ)さんから「5月に、山形でのダンスライブにゲスト出演することになった」と話を聞いたのは先月初めのこと。
 山形県は僕の故郷。地元で「山形」と言えば山形市のことなので、てっきり山形市での公演と思い、会場と日時の詳細を教えてくれるように頼んだ。

 連休前になって越智さんが「会場のこのホール、知っていますか?」と、ライブの案内はがきを持ってきてくれた。
 これがビックリ!! 見れば、会場のホールは、知っているも知っている、僕が生まれて育った庄内町(旧余目町)の響ホール!! 生家から歩いて10分の距離にあり、8年前のホール・オープニングの催しにパネリストとして参加したし、別所哲也さん、藤村俊二さんと共演した『天国から来たチャンピオン』をホールでの演劇初公演として満員のお客さんに楽しんでもらった。演劇についての講演、『響・映画村』での若尾文子さんとの対談など、何かにつけて深いかかわりを持っているホール。

 そのホールで僕のジャズダンスの先生、越智さんが踊る。これも、人生の不思議な縁といえる。
 この機会に声を大にして「越智さんの、素晴らしいダンスをぜひぜひ見てくれ! 」と故郷・庄内の皆さんに向けて言いたい。

 越智さんのダンスは、しなやかな身体を駆使して、ダイナミックに、これこそがプロのダンスといえる熱い思いのこもった表現をする。
 越智さんは3月24日に、中野区にある、なかのZEROホールで催された骨髄バンク登録推進運動「命のつどい」に「K'z dance」カンパニーのメンバーとして出演し、町永一美さん振付の「ガイア」と「kiss from a rose」の2作品を見せてくれた。この2本とも、20人のダンサーが40人にも見える厚い構成で、もっと見たい、拍手を終わらせたくない、と思える素晴らしいダンスパフォーマンスだった。

 その舞台で越智さんがペアを組んだダンサーが伊藤豊継(いとう とよつぐ)さん。彼は東京と山形で活動していて、今回、その伊藤さんがプロデュースする響ホールでの公演「プロダンサー'S LIVE 『 Si-n シーン 』」に越智さんはゲストとして出演する。

 今までまったく縁がなくて山形は初めてという越智さんに、故郷・庄内の5月の心地よい風と土地柄の良さをいっぱい感じてもらいたいし、ふるさとの皆さんにはぜひとも、プロの表現者・越智麻由民さんの素晴らしいダンスを楽しんでもらいたい。

                  輝 ☆彡 07.5.7      


            日時 : 2007.5.12 (土) 開場18:30 開演 19 :00
     会場 : 山形県庄内町文化創造館 響ホール(大ホール)
     前売券 : 大人 ¥3000 小人 ¥2500 当日は共に¥500増
     案内ホームページ http://ch-i.mania.cx/i/


竹の子汁

 東京の花見の季節は竹の子の季節。

 竹の子は、子供の頃からの、僕の大好物の一つ。特に竹の子汁は、熊本産や鹿児島産が店先へ出始めた時から、産地が北上して、和歌山産、靜岡産、最後に関東ものが出ておしまいになるまで、何度も食べる。
 そんなわけで、今年ももう3度も食べた。

 故郷・山形県庄内地方では、竹の子の味噌汁、竹の子汁は春の味覚の代表で、どこの家でも日常的に食べるが、作家の藤沢周平さんの出身地に近い湯田川温泉の孟宗汁は特に知られている。
 庄内米の炊きたてご飯と竹の子汁、それにうまい漬物で腹いっぱいになる。竹の子汁は、春祭りに呼ばれて行っていただいた赤飯にも相性が良かった。
 それぞれの家にそれぞれの味付けがあるようだが、我が家で作る竹の子汁は母から受け継いだシンプルな味。
 茹でた竹の子を厚さ1センチほどに大ぶりに切って、これも大ぶりに切った生揚げと一緒に鰹節のダシ汁で煮て、味噌と酒粕で味を整えるだけ。これで、竹の子のうまさが十分に味わえる。
 僕は軟らかいよりは、少し硬めの方が好きだ。しゃきしゃきした歯ごたえが何とも言えない快感で、春の大地のエネルギーを噛みしめているような気がする。だから、手間はかかってもやっぱり生から茹でて作る。すでに茹でた竹の子も売っているが、あの水っぽい竹の子は筍ではない。旬に食べてこそ竹の子汁はうまい。
 そんなわけで、今夜も竹の子汁だ。

                  輝 ☆彡 07.4.12


連載エッセー「季語のある日々」最終回

 東京に桜の開花宣言が出た。
 日が沈む。ベランダの真っ正面よりは少し北寄りに沈むようになったし、6時近くまで明るさが残るようになった。そして、桜並木の提灯に灯が入る。

 去年4月4日に始まった新聞へのエッセー連載が、今日、終った。
 最終回は「卒業」。
  かつて体験した卒業は、大きな希望を持ちながらも少なからぬ不安が同居していた。でも今日の卒業は、一仕事をなし終えた、爽快感に満ちてカラリとしている。
 掲載された26回を振り返ると、(最終回はまだ手元に届いていないが)われながら良くぞ書いたものだと思う。

 「季語のある日々」というコラム名と、それに合うエッセーの内容、自作の俳句、それに写真が一体となって、読者に一つの世界を感じてもらいたいと思いながら書いた。「読者に感じてもらいたい一つの世界」は、その時々で、多岐にわたったが、基本はいつも、自分が本当に感じたこと、思っていることを素直に書いて、読者に「こんな風に日々感じながら暮らしている人間がいるんだな。自分なら、こう感じるけど」と、何かを考えてもらえるきっかけを提供することだった。そんな風に読んでくれた読者がいればうれしいが・・・、新聞には舞台のような直接的反応がないから、読者にお任せするより他にない。

 最初のうちは原稿の締め切り日よりかなり前に書き上げて推敲していたが、書くことが結構楽しく、段々慣れてくると、思いついたことをメモだけしておいて、締め切り近くになってから一気に書き上げるようになった。でも最初の下書きでは、字数が予定の2倍になるのは普通で、3倍以上になることもたびたびあった。そうなると、書く苦労よりも削る苦労の方が多くなった。

 このホームページなどは、言葉遣いも漢字も人名も地名も、自分が思ったことをそのまま書いているが( = キーボードを打っているが)、新聞には表記の決まりが細かにあって、こんな簡単な漢字でもルビをふらなきゃならないの!? と驚くことが毎回あった。喜劇王の「チャップリン」は「ッ」を抜いて「チャプリン」と書かなければならない!!! って、新聞は世間常識とかい離(乖離 = たがいにそむき離れること)している、と思った。そんなわけで、文章を書くことよりも、原稿を送った後に担当者とする校正作業の方が疲れる仕事だった。その疲れはあったものの、大きな成果があった。

 エッセー「季語のある日々」は、まさに「あそびごころの 佐藤 輝の世界」そのものだ。

                   輝 ☆彡 07.3.20


春の雪

 今週はじめに、所用で故郷・山形県庄内地方へ行ってきた。
 車で行くつもりでいたが、週間予報を見て、行きは良くても帰りがどうなるか分らないと判断し、山形新幹線が出来てから初めて、新庄経由で帰省した。列車の窓から、ゆったりと景色を眺めたい気持ちもあった。

 以前、新幹線が出来る前、陸羽西線から奥羽本線に乗換え待ちの時間の楽しみは、ホームで立ち食いそばを食べることだった。ここのそばの美味さは評判で、仲間うちで新庄が話題になると、立ち食いそばの思い出話が必ず出た。
 今回も30分の乗換え時間があるのを確認して、そばを楽しみに山形新幹線に乗った。山形県に入って、米沢駅から「米沢牛弁当」の車内販売がはじまった。この「米沢牛弁当」も僕は大好きで、販売員を呼び止めようかとちょっと声が出かかったが、数十分後に食べられる新庄のそばに期待して、声を呑んだ。
 さて、その新庄駅に着いて、昔のそば屋の面影を求めてホームの隅までキョロキョロと見回したが、あれぇ、ない! そば屋がない!
 改札係に尋ねると「ホームの立ち食いはなくなったが、駅ビルの中、歩いて直ぐの所にそば屋があって、立ち食いのように早くできますよ」との説明。そのそば屋に走った。
 息せききって駆け込んで「次の西線に乗るんだけど、そば、直ぐにできますか?」。店員は壁の時計を見て・・・、「うーん、ちょっと難しいのう。カレーライスだば直ぐ出来るんども」。・・・、(カレーを食べたくて「米沢牛弁当」を我慢したんじゃないッ!)あのそばが食べたかったのだ、と心の中で叫んだ。



陸羽西線が庄内平野に入る


 庄内平野に雪はなく、曇っているものの、鳥海山も月山も、平野を囲む山々がぐるりと見渡せた。この時期にこんな眺めは珍しい。正月に行った時にはあった、村外れの雪囲いはもう撤去されている。車で来れば良かったかな?

 翌日は朝から冷たい雨が降り、昼過ぎからは霙まじり、夕方には吹雪になって、見る間に雪景色となったたそがれが、碧暗く暮れた。やっぱり列車で来て良かった!
 その吹雪の中の陸羽西線を、東京に帰るために再び新庄へもどって来た。
  今度は新幹線の発車まで50分の余裕がある。そばを食べる時間は十分にある。さあ、昨日のリベンジだとそば屋の入り口に立ってがく然とした。何と、既に「準備中」の札が目の前にぶらさがっている。ああ、何と縁のない新庄のそば。店内は明るく、美味そうにそばを食う客の顔がガラス越しに見えるのもしゃくの種。

 客待ちのタクシーの屋根にはもう10センチ以上も雪が積もっていて、駅前の広場も暗く、ただ重たげな雪が降っている。
 この人影のない街で開いている食堂などまさかあるわけないだろうと思いながら目を凝らすと、駅前通りの少し先に、温かそうな色の看板の明りが見えた。心の寂しさを満たすには、何かを食べるしかないと、広場を横切った。ほんの数分の道なのに、頭にはすぐに雪がつもった。
 「一茶庵」、この店名はそば屋だ! 閉店しないうちにと、急ぎ店に入った。
 天ざるの大盛り。これが、大当たり。落胆の後だからという訳でもあるまいが、実に、実に、美味かった。大いに満足して店を出た。この店に出会わなかったら、新庄と新庄のそばは俺には縁がない、などと嫌いになっていたかも知れない。

 翌日、庄内に電話すると「吹雪で、積雪35センチ。今シーズン最高の積雪になった」との話。

                   輝 ☆彡 07.3.9


寒鱈まつり 

 バレンタインデーの翌日となった昨日の朝、予期せぬ宅配便が届いた。
 誰だ、誰だ、送りそこねたチョコレートをあわてて送ってきたのは? と、受け取ると、故郷・山形から、日本海でとれた新鮮な寒ダラ(鱈)とヤリイカ! 

 先月、地元の酒田鶴岡で開かれた「寒鱈まつり」は、暖冬で雪がなく、例年なら吹雪の中で熱い「ドンガラ汁」をふうふう言いながら食べるのに慣れている参加者はなんだか気抜けしたという。

 日本海側と北日本が吹雪で荒れた昨日は、東京も手袋なしでは外に出られない、この冬一番かと思える冷たい北風が吹き荒れ、「ドンガラ汁」にふさわしい寒さ。夜は気合いを入れて台所に立ち、宅配便に入っていたレシピと自分の舌を頼りに「ドンガラ汁」を作り、こりこりしたヤリイカを刺し身にして、我が家の「寒鱈まつり」を楽しんだ。汗をかきながら腹いっぱい、ああぅっ、うまかった!! 大満足!! やっぱりこの時期、一度は「ドンガラ汁」を食べないと落ち着かない。感謝感謝の庄内の味!!!





 「ドンガラ汁」のドンガラは、鱈の胴のドンに、全部という意味の庄内弁の「ガラミ」がついた言葉と理解している。(が、ひょっとして「鶏ガラ」のガラなのか? とも)。「ドンガラ汁」とはつまり「鱈の内臓と骨を煮込んだ汁」で、味噌と酒粕で味付けする。だから、本来は鱈の身は入れない。
 参考までにレシピを。
 1. 湯を煮立たせ、適当に切ったキモ(肝臓・アブラワタ)をよく煮る。
 2. 煮えたらキモを取り出し、ドンガラを煮る。
 3. 煮えたら白子(タツとも言う)とキモを加える。
 4. ひと煮立ちしたら、味噌、酒粕で味をととのえ、豆腐を入れ、おろし際に長ねぎをいれる。
 5. どんぶりに盛りつけたら、岩海苔をうかべて、熱々を、いただきま〜す!

 バレンタインデーには、激励の言葉とともにチョコレートをありがとう!

                 輝 ☆彡 07.2.16


初もの・サクランボ !

 明けましておめでとうございます。

 おだやかに明けた2007年を、みなさんはどのように迎えられましたか?
 僕は、「こいつぁ、春から縁起(演技に!)が良いや !」の気分で、新年を迎えました。この幸せを、みなさんにもチョットおすそ分けしましょう。





 日本一早いサクランボ。半年早いけど本物です。
 4日のテレビニュースで「初出荷」として放送されたのがこのサクランボ。
 桐箱に丁寧に並べられた300グラムのサクランボが3万円になるそうです。
 この初ものに出合ったのは、将棋の駒の生産量日本一と温泉で有名な山形県天童市役所。新年のご挨拶に伺った市長室で、僕の好きな鮮やかな赤色の「佐藤錦」が、ぴかぴかに輝いていた!


      


 花笠音頭に歌われた、鈴立山若松寺にお参りした。境内に「めでためでたの若松さまよ 枝も栄えて葉も茂げる」の歌詞を刻んだ石碑があって、めでたい気持ちが倍加する。天童市の東北部の山中にあり、若松観音として親しまれ、来年、開山1300年を迎える古刹。





 ここからの眺めは絶景。麓の村から、天童市街を含む村山盆地と、その先右手に葉山が一望出来る。





 降雪の心配がないので、日本海に面した庄内平野まで足を延ばし、庄内町余目にある、去年の秋に食事して気に入った例の融合料理「まごころ」で、またもランチを楽しんだ。
 店内は清潔で、日光の取り入れ方も工夫され、地元で活躍する洋画家の絵を展示しているこの空間が、心のゆとりと食事への期待感を高めてくれる。



オードブルは「庄内キスのマリネ、梅肉風味」。



クリームのあっさりした甘さが生きた「カボチャ・スープ」の次は、「庄内黒ソイと小エビのソテー、赤ワイン・ソース」。


 次に食べた「庄内豚と白蕪のソテー、クレソン添え」は、さっぱりした中に蕪の甘味とクレソンが微妙に響きあっている。そして見た目も美しく楽しいデザートにコーヒー。前回はパンを食べて美味かったので、今回はライスを頼んだ。
 一人で、ゆったりと1時間以上食事して、満足し、満腹になり、それで2100円也。
 ご馳走さまでした。ああ、満足!!!





 快晴 ! 再度、若松観音にお参りして、冷たい風もなんのその、絶景を眺め楽しむ。
 素晴らしい眺めだ。右手の葉山(1462m)は勿論、正面に雪をかぶって真っ白い月山(1984m)、その左手に屏風のように続く朝日連峰の峰々が、気持ち良さそうに冬の日を浴びている。この時期にこんな天気は奇跡的だというが、その奇跡に立ち会っている爽快感は何ともいえない。

 絶景を眺めて直ぐに、遠藤市長を訪ねた。

 市長室には、冬の時期に出荷される村山地方特産の「啓翁桜(けいおうざくら)」が飾られ、この恵まれた天気と、昨日のサクランボ出荷のニュースが話題になった。
 すると、いつの間にか、その話題のサクランボが僕の前に出されていた。エッ?! ホンモノ?! ・・・、ええ、ホンモノ。頂いていいのかなあ? 「どうぞどうぞ。昨日、農協から届いたもので」と、市長さんが勧めてくれた。





 「今日、市場に出たばかりだから、まだ口に入れた人はいないだろう」。ということは、僕が、今年最初にサクランボを食べる人となるわけだ。でも、こんな時期に出るサクランボは固くて味も薄いに違いない、と思いながら口に入れた。

 シアワセー!
 あの最盛期にうなって食べる「佐藤錦」の上品で濃い甘さが口に広がる。半年も早く、それも2粒も! (1粒が1000円位になるらしいゾ)。何という幸運なタイミングのご挨拶になったことか。

 思いがけず、目の正月、舌の正月に出会った故郷での正月。 本当に、今年は幸運に恵まれそうな、幸先の良いスタートとなった。

                   輝 ☆彡 2007.1.6


2006年暮の暮

 楽しいクリスマスを過されましたか?
 2006年の暮も暮、残り5日となりましたね。

 昨日は今年最後のジャズダンスのレッスンの後で、先生を囲んで、軽くパスタランチの会。
 先日は、高校同期の分科会。

 山形の酒田東高校を昭和39年に卒業した同期の会、「東京39会」は、地元で同期会が開かれない年には、東京で年1回の総会を開いている。今年も10月に総会を開き、酒田や米沢、仙台、愛知などから遠来参加もあって、40人が集まり、4次会まで続く盛り上がりをみせた。

 この総会の他に、小回りの利く「分科会」と称して年数回、新年会だの忘年会だのと軽く集まる。このところは新橋にある、故郷・庄内の郷土料理を出してくれる「Chookai(鳥海)」で開いている。
 今回の分科会には、名古屋から出張中の参加も含めて13人。この冬は酒田の港にハタハタの大群が押し寄せて大漁とのことで、直送されて来た、ぶりこ(ハタハタの卵)で腹がいっぱいにふくらんだ、大きなハタハタの味噌田楽に舌鼓を打った。飲み食うほどに話題は広がり、バカッ話にまぜっ返し。そのやり取りが、からっとして嫌みがなく、大笑いが続いて首の後ろが痛くなるほどだった。これは、還暦を過ぎて、みんな、肩の力が抜けたからかも知れない。と思い、人の本当の付合いがここから始まるなら、歳を重ねるのもまんざら捨てたものではないなと、心が軽くなって帰って来た。

  還暦をこえしなごみの年忘れ  輝

 今日は東京も強い雨。年末荒天の予報です。災害に遭わないよう、お元気で !

                       輝 ☆彡 06.12.26


ワッハッハッハ !

 大笑い !

 書いてみるもんだねえ。
 先月このページに「故郷の実り」と題して、山形から届いた新米と果物のことを書いて、その中に、“地元酒田では新品種「のびのび」の試食会が開かれたという、その「のびのび」も早く食べてみたいものだ。”と書いた。
 何と、それを読んだ地元の人が、早速気を利かせて手配して“「まだ食べていない・・」ということで恥をかかせてはならない(⌒〜⌒)∂と思い、おせっかいとは知りながら無理やりお届けさせていただきました。どうかお腹にお納めになってください。”とその「のびのび」を送ってくれたのだ。
 どうして僕が恥をかくことになるのかはわからないが、いやあ、驚き、笑って、もちろん大感激の大感謝!


         


 早速、ご馳走になりました・・・・。

    新米の湯気のむこうの目は宙を  輝

 ・・・・ンもう、何も言葉が出ないほど、うまい!
 深い味わい、コクのある甘味が口いっぱいに広がって、他におかずは要らない。あったらかえって邪魔になる。ぴかぴかに光っているだけでない。透明感があって、歯が白くなるような感じがする。
 先月は「至福の時」と書いたが、これはその上、「昇天の時 !」。嘘のように聞こえるが、ホントの感想。嘘だと思ったら、是非食べてみてください。きっと同じ感激の声をあげるでしょう。
 庄内期待の新品種「のびのび」の炊きたてを味わってみてください。



庄内平野のシンボル鳥海山(2,236m)。『出羽富士』とも呼ばれる。


 庄内や ああ鳥海や 庄内や

 芭蕉ではないが、庄内平野から望む鳥海山の、均衡のとれた優美な姿は、言葉にならないほど美しい。

 この北にそびえる鳥海山と東南の月山に抱かれた庄内平野が育んだ農産物、それに、西に広がる日本海で獲れた新鮮な魚介類、豊富な食材を生かして、故郷には、若い世代の料理人がどんどんと育っている。





 庄内町の、講演をした中学校と道1本をへだてたところにある「融合料理 まごころ」に初めて入った。外見からは想像つかなかったが、大きな空間のあるしゃれた店内にはステキな絵が飾られ、心を遊ばせ、くつろがせてくれる。

 料理 ?
 デリケートな味わいを楽しみました。舌は十分に遊び、もう、何も言うことはありません、です。細かいことは言いません。
  ・・・・ただ、・・・、冬眠前のこの時期、食欲旺盛なので、男としてはほんの少しばかり、量を増やしていただけると、全く申し分なしでした。いや、味わうには、あれくらいが、ひょっとしたら丁度良いのかな? とも、思いつつ。何しろ、スペインではあれの5倍ほどのランチが出てくるもので・・・。








 聞けば、「まごころ」の近くにある肉料理の店も美味しいそうだし、平野の写真を撮った田圃から直ぐのところにもうまい店があると言う。





 食材の豊かな土地に最高の料理人とおいしい料理が生まれる。庄内には条件がそろっている。食は庄内にあり!
  新しい感覚の料理人が育っているのが嬉しく、スペイン料理「エル・ブジ」のフェラン・アドリアのような料理人であふれる庄内を夢見てしまう。次の帰省が楽しみだ。
  先駆者のしにせも安閑としていられないな、と思った。

                  輝 ☆彡 06.12.7


故郷の実り

 庄内米「はえぬき」「ひとめぼれ」の新米、庄内柿、ラ・フランス、りんご・富士。山形から故郷の味がどっと届いた。

 庄内米は、江戸の昔から寿司屋が好んで寿司飯に使ったといわれる伝統あるおいしさ。現在の庄内米は、その後の品種改良で更においしくなっている。炊き上がったときの湯気のふくいくとした甘い香り、湯気の中に光るつやつやした輝き、ふっくらとかむ力をはねかえす弾力ある歯ごたえ、じわっと口中にひろがる甘さと香ばしさ。しばし、ご飯だけをかみしめて、にこにこしながら味わう、至福の時。さすが、コシヒカリとササニシキの元になった「亀の尾」を生みだし育てた土地の、誇りと精魂を込めて作った新米の味だ。写真を撮るよりも何よりも早く食べたくてすぐに炊いたので「はえぬき」は写真に入らず。
 先月、地元酒田では新品種「のびのび」の試食会が開かれたという。その「のびのび」も早く食べてみたいものだ。

 庄内柿は藤島(現・鶴岡市)に住む兄が、自宅の庭で収穫したものを送ってくれた、無農薬柿。市販の柿とくらべると、ずうっと甘く、味が深い。子供の頃、生家の庭にも柿の木が、接ぎ木した庄内柿や、伝九郎柿、大和柿、甘柿など5,6本あって、この季節には収穫と渋抜きの手伝いをしたものだった。それらの柿の木は、今は無い。湯ざわしした伝九郎の味など、今ではどこを探してももう味わうことの出来ない味だろう。

 西洋梨の女王ラ・フランス。山形県の内陸中央部、天童市や東根市が生産の中心地で、日本一の生産量。ヘタの横を指で押してみて柔らかくなっていたら食べる、その時期を見分けるのにコツがいるが、香りと甘くとろけるような歯ごたえ、舌触りがなんとも言えない。

 いただきまーす !

                  輝 ☆彡 06.11.15


『TAP DO !』と『上々颱風』

 どちらも先月観たのが2回目のステージで、どちらも30代、40代の女性パワーが支えている。

 『TAP DO !』は文字通りタップを中心にしたグループだが、そんじょそこらにゴロゴロしている、観客を無視してこれ見よがしにテクニックだけをひけらかしているグループとは大違い。4人のダンサーがピアノ、ベース、ドラムスの生バンドをバックに、時には掛け合いコラボレしながら、中々楽しくエネルギッシュで洒落た、実は高度なタップを見せてくれる。それもそのはず。日本初演の時に僕も出演した、あの「お金がじゃんじゃん」というものすごいタップダンスナンバーが入ったミュージカル『42ND STREET』で活躍していた今野直美さん、畠山眞葵さんもメンバー。他のメンバーも『42ND STREET』再演時の出演者だそうだ。休憩無しのステージは、観客の想像力を刺激して飽きさせることなく、コントで笑わせ、ジャグリング、バトントワリング、チア、パントマイム、歌、時にはリバーダンスと矢継ぎ早に場面が変る。どれもが中々のレベルで観客を楽しませ唸らせる。高度なテクニックが自己顕示欲のためにあるのでは無く、観客に喜んでもらうためにあると心得ているように見える。これぞ正真正銘のエンターテイメントのプロ。大きな拍手を送って次会の公演を心待ちにしている。

 『上々颱風』と書いて「シャンシャンタイフーン」と読むのは、同郷の白崎映美さんがボーカルで所属する音楽バンド。
 『上々颱風』の音楽を初めて聞いたとき、第一印象がエスニック。リーダーの名前が紅龍だし、そのサウンドから沖縄出身者か東南アジア出身者のグループかと思っていた。もう10年以上も前になるが、旧知の木の実ナナさんが主演しているミュージカル『阿国(おくに)』の舞台を観に行くと、音楽担当がその『上々颱風』の紅龍さん。そして2人のボーカル、白崎さんと西川郷子さんも出演していて「シャンシャンサウンド」を聞かせている。個性的なこの2人のボーカルが何とも言えない心地よいハーモニーを響かせる。その公演パンフレットで、白崎さんが酒田の出身だと知った。
 そして昨年の4月。『ラ・マンチャの男』の稽古に行くと、同じビルにある稽古場で『阿国』が愛知万博に出演するための稽古をしていると表示が出ている。これはめずらしい、久し振りにナナちゃんに会えるかなとその稽古場をのぞきに行った所で、偶然ばったり、白崎さんに出合った。直接会ったのはその時が初めて。白崎さんは酒田弁丸出しでしゃべる。僕も負けず劣らず余目弁でしゃべる。翌月は僕も名古屋公演だったので、名古屋で飲もうと意気投合したが、それは実行出来なかった。だけど、去年と先月、ライブを聞く機会があって、その素晴らしさをあらためて楽しんだ。『上々颱風』は僕が今、イチオシでお奨めするバンド。エスニックなのにジャポニズム、モダンなのにレトロ、燃えているのにぎらぎら脂ぎっていない、懐しく優しい響きが心を癒してくれる。あっけらかんと歌い飛ばしているかと思うと、乾いた心を潤し、聞く者を元気にする。
 その白崎さんの初ソロライブが今月16日にある。雰囲気のある素晴らしい歌唱。天性の明るさで、大らかに語り歌う姿は華があり、歌姫と呼ぶにふさわしい。僕が心から応援している素晴らしい歌手です。時間がありましたら、一緒にライブを楽しみましょう!

                    輝 ☆彡 06.11.6


 白崎映美 初ソロライブ「 白崎映美 〜月のみる夢〜 」
出演:白崎映美(Vo)、AYUO(G、ブズーキー)、岡部洋一(Prec)、近藤達郎(Key)、松永孝義(B)、坂本弘道(Vc)、原マスミ(G)、片山広明(Sax)
■2006年11月16日(木)
■開場18:30/開演19:00 
■三百人劇場(都営地下鉄三田線千石駅下車、A1出口徒歩1分)
■前売¥4,000/当日¥4,500(全席指定・税込)
お問い合わせ:M&Iカンパニー 03-5453-8899


「歌う講演会」写真

 母校・余目中学校での『サンチョを育てたふるさと・庄内』講演会当日の写真が、PTA総務部の渡辺綾子さんから送られて来た。
 舞台やテレビなど、作品の中で役を演じている時はある程度の計算が出来るが、講演では計算外の地の自分をさらけ出すので、その結果がとても気になる。写真を見て、ホッとした。









 渡辺さんには、準備の段階からお世話になり、講演当日も細かに気を使っていただいた。写真には「てるてる通信を読まれている保護者の皆さんから、学校へ連絡があったり、まだまだ佐藤輝さんの印象は新鮮です。新聞のエッセーやてるてる通信やホームページにと私たちへの温かい心遣いにみんなが感激しております。有難う御座います。今はすっかり稲穂も刈られて冬を待つ準備を整え始めた庄内の景色ですが、私たちはそれまでの間、秋を満喫しようと心わくわくしております。」と書き添えられてあった。皆さんが「歌う講演会」を喜んでくださった余韻が伝わってきて、僕も嬉しくなった。


 最上川には白鳥の大群も飛来し、間もなく日本海からの烈風が庄内平野に吹き荒れる季節だ。それまでのしばしの晴れ間を、皆さんが、芋煮会などで、庄内の秋の暮らしを楽しまれているのだろうと想像している。

                輝 ☆彡 06.10.28


歌う講演会

 先週土曜日9月30日、故郷・山形県庄内町の余目中学校PTA主催による「教育講演会」で講演をした。
 初めて入る学校の玄関には「せんぱい、おかえりなさい ! 」と歓迎の看板が立てられていて、母校に帰った実感に感激した。



まぶしい。秋晴れの庄内平野は黄金の稲穂。稲刈りの真っ最中で講演会に来れなかった保護者も多かったと聞く。(鳥海山の眺めは、庄内町のこのポイントからが一番美しいと思うが、この日は雲がかかっていてザンネン ! )


 母校のステージに立ったのは29年ぶりのこと。
 後輩の在校生559名と教職員、生徒の保護者、それに一般公開講演会だったので地域住民の皆さんが加わり、約700名の皆さんが、本当に熱心に90分の講演を聴いてくれた。
 演題は「サンチョを育てたふるさと・庄内」。
 ミュージカル「ラ・マンチャの男」「屋根の上のヴァイオリン弾き」などの舞台で歌っている劇中歌や「子午線の祀り」で演じている伊勢三郎のセリフを入れて、僕の感性を育てた庄内の自然と文化の素晴らしさを語った「歌う講演」。
 喜んで聴いてくれたようで、その後のPTA交流会では、教職員、保護者の皆さんと庄内の魅力と夢を熱く語り合って、大いに盛り上がった。考えてみると、校長先生はじめこのメンバーは皆さんが僕より若いわけで、その世代の人たちが夢を語るエネルギーに、庄内の未来の明るさを感じた。僕にとっても、有意義な会だった。



PTA交流会。「余目中学校旧校歌」と「和合中学校校歌」を知っている人が僕と一緒に歌い、現在の校歌を全員で歌った。


 29年前のステージは、僕が結成・主宰した劇団動物園の旗揚げ公演で、観世榮夫さん演出のミュージカル「紅葉乱舞車達引(もみじまうくるまのたてひき)」。東京公演のあと、総勢二十六人のスタッフ・キャストを引き連れて酒田・余目・鶴岡と庄内で公演したが、これがミュージカルの山形県内初公演の記録となった。中学校の体育館のステージに、特設の張り出し舞台とセンター花道が作られ、電気も引き込んでの大掛かりな公演は大成功だった。

 また、僕が中学校の生徒だった頃、秋の学芸会の演劇に3年続けて出してもらった。思い返してみると、僕にとって中学の3年間は、俳優養成所にいるみたいなものだった。中でも3年生で演じた「ああ無情」(ミュージカル「レ・ミゼラブル」の原作)の主役ジャン・バルジャンは、本来は力持ちの大男であるはずの役を、小柄で当時は痩せていた僕がやらせてもらい好評だったことは、その後、俳優を目指した僕を支えてくれる大きな力の一つになった。当時は演劇の好きな先生がたくさんいて、暗くなるまで一生懸命指導してくれたものだった。


         
           中学3年のジャン・バルジャン。


 今、校舎全体が立て替えられ、当時の体育館は無い。

                  輝 ☆彡 06.10.4


母校・余目中学校で講演
『サンチョを育てたふるさと・庄内』

◆9月30日(土) 14時40分より 山形県庄内町立
余目中学校
 母校の
余目中学校で講演。
出演した作品の劇中歌やセリフを入れて語る「歌う講演」。

お問合せ先 0234-42-3479 渡辺さん


高校野球、日大山形

 お盆の13日。
  移動する人はもうすっかり移動しおえて走る車も少ないらしく、戸を開け放っていても、騒音が気にならない。風が通り抜け、ほど良い夏の陽が射して、緑道から蝉の鳴き声だけが響いてくる、靜かな街だ。

 テレビでは高校野球の熱戦を伝えている。
 故郷、山形県代表の日大山形高校が、隣りの宮城・仙台育英高校を6対3で破った。他県出身選手が多い傾向の中で、地元出身選手が多いチームと聞き、初戦突破したときから今日の試合を楽しみに待っていた。
 若い連中は何に情熱を燃やしているのだろうと思えるほど、山形のスポーツは弱い。たまに山形出身と名前が上るのは個人の選手。横の連携、チームプレイが弱い県民性なのかと思ってしまう。
 そうとも言えないよ、と思わせてくれた今日の日大山形チームは、投手も良いし、バックの守備も光っていた。ベスト8を目指す次の試合が期待できる。楽しみだ。
 帰省客であふれている地元山形も、テレビ観戦で大いに盛り上がっていることだろう。

 先日、帰省するたびにお世話になっている天童市の遠藤市長さんにお目に掛かって、ご挨拶をした。




 30分の予定と聞いていたが、天童の地を治め今は末裔が宮城・多賀城に住んでいる天童氏の話から始まり、天童城主だった織田信長直系の子孫の話、天童の歴史に続いて、各地の姉妹都市との関わりなどをつぶさに教えていただいた。
 温泉と将棋の町としてしか印象を持たれていない天童市に、歴史の奥行きと、広がりのある新しいイメージを作ろうと模索する市長さんの言葉はエネルギーがあり説得力があった。
 そして、芝居作りの話など、気が付いたら3倍の時間が過ぎていた。

 ラ・フランスのアイスクリームをいただいた。さすが、生産量日本一を誇るだけあって、日本一の上品な甘さと香りが舌にとろけた。

 あの市長さんも今日はお盆休みで、地元選手の活躍をテレビで楽しまれたことだろう。
 
                  輝 ☆彡 06.8.13


梅雨明けは?

 なかなか梅雨の明けない今年。
 夏休みの子供たちも浮かぬ顔で毎日を過ごしている様子ですね。この間、晴れ間がのぞいた時は、子供たちの顔がパアッと明るくなったのに、それもつかの間、また曇り顔です。

 ご覧下さい。ベランダのホオズキ、立派に赤く色付きました!


      


 義父が倒れたと知らせを受けて今月は2回、山形へ急な帰省。
 1回目はいつ東京にもどって来れるか分らないので、実が大きくなり始めているのを枯らせては可哀想だと思った茄子と一緒に、ホオズキも車に同乗して往復しました。その間に色付き始めたのです。
 茄子は帰って来てから収穫しました。まだ次々と大きくなっています。
 今度は、秋に実から種を出して、舌の上でホオズキを鳴らすのが楽しみです。

                  輝 ☆彡 06.7.28




 
山形県・庄内地方・庄内町03年3月〜04年12月 05年2月〜06年6月 06年7月〜07年5月 07年6月〜08年12月 
09年1月〜10年1月 10年4月〜11年3月 11年3月〜6月 11年7月〜12月 11年12月〜12年3月 12年5月〜11月
 12年11月〜13年5月 13年8月〜14年7月 
14年8月〜16年8月 16年10月〜17年11月  17年11月〜現在 
 山形県出身芸能人文化人
 

           
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