俳優・佐藤 輝 -11

あそびごころの 佐藤 輝の世界 俳優・佐藤 輝 - 11
2006年5月〜9月分

  

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2006年5月〜9月分

ペルシャ文明展とエルサレム

 紀元前5000年と言えば、日本は縄文時代。
 今から7000年前にも、今以上にモダンで秀でた素晴らしい感性と、それを表現する高度な技術を持った人たちがいた、とあらためて感心したのが、上野・東京都美術館で観た『ペルシャ文明展』。

 ペルシャは現在のイラン。
 イラン・イラク戦争や原子爆弾開発問題で世界から非難され、我々が音楽の時間に「ペルシャの市場にて」を聞いて抱いたエキゾチックでファンタジックな夢のあるイメージはすっかり傷ついて薄汚れてしまっているが、あのイメージにつながる古代ペルシャ文明のレベルの高さをあらためて認識させられ、息をのんだ。

 帰宅した夜、NHKテレビの世界遺産の番組で、聖地エルサレムの、ユダヤ教に始まりイエス・キリスト処刑後のキリスト教、後に起こったイスラム教の聖地にもなった歴史を分りやすく放送していた。それはエルサレムをめぐる戦争の歴史。民主主義だけでは割り切れない、民族と宗教のもつれにもつれたからみ合い。





 時代が進んで、高度な文化の中に暮らしていても、人間が心豊かに幸福だとは言いきれない現実をも、あらためて思った。

                  輝 ☆彡 2006.9.27


TBS系『水戸黄門』小浜に出演

放送 9月18日(月・敬老の日)夜8時〜8時54分 TBS系全国放送
 
今年正月1回目の放送・肥後八代に出演した老舗まんじゅう屋・本家不知火堂の老番頭武助役に続き、今回、小浜の廻船問屋・春日屋を支える番頭・吾助役で出演しました。
 出演は里見浩太朗、由美かおる、原田龍二、合田雅吏、宇都宮雅代、宇恵さやか。

俳優佐藤輝 水戸黄門 東映京都撮影所 格さん 合田雅史さん 宇恵さやかさん
東映京都撮影所『水戸黄門』撮影の合間に、格さん役の合田雅吏さん、春日屋の娘役・宇恵さやかさんと。


NHK-BS『俳句王国』に2回連続ゲスト出演
   
放送日時  9月2日(土)午前11時〜11時50分
      9月16日(土)午前11時〜11時50分

 近代俳句の発祥の地、四国松山から毎週土曜日に全国放送されている俳句を楽しむ番組『俳句王国』にゲスト出演しました。2回の放送とも、主宰は「狩」同人の片山由美子さん。
 1999年に『俳句王国』へ初めてゲスト出演して以来、今度が9回目と10回目の出演。
 


ふるさとの闇の深さや虫の夜

 四国・松山から毎週土曜日に放送されているNHK-BS『俳句王国』に、先週土曜日(2日)、ゲスト出演した。
 前日、羽田を発つ時は雨だったが、着いた松山は快晴、気持ち良い秋空に迎えられた。


俳優佐藤輝 NHK俳句王国 松山城


 打ち合わせまでの時間を利用して、城山の麓に再建された、夏目漱石が間借りして住み、正岡子規が数カ月間寄宿した『愚陀仏庵』を訪ね、更に松山城まで登った。

 秋の蝉愚陀仏庵を包みけり 輝


 全国それぞれの俳句結社(俳句のグループ)から推薦されて集まった俳人は、言わばそのグループの名誉を背負って松山に乗り込んで来た訳で、番組の中で自分の俳句が得点できるか、それが一番の気掛かりで緊張している。加えて、テレビ番組に出演することなどほとんど無い人たちだから、一世一代の大イベントに自己紹介や句の講評を上手く言えるかが心配。それもかなりの緊張の元になっている。そして、皆さんが初対面。
 その点、師も持たず結社にも属さないゲストの僕は気楽な立場で、初顔合わせの打ち合わせから、会食時の自己紹介などで出来るだけ皆さんにリラックスしてもらえるよう、打ち解けてもらえるように心がけている。
 自分の俳句が高得点できればそれはそれで嬉しいが、無得点句になっても、一期一会の句会を楽しみ、その楽しさが番組視聴者に伝わって、俳句に興味を持ってもらえればゲスト出演した意味は十分にある。
 実は、出演者全員の俳句を読むことができるのは、放送が始まる10分前。作者名は無く、俳句だけが順不同に印刷された選句用紙が配られ、その中から、自作の句以外で良いと思うものを2句選び、番組の中で読み上げ、選んだ理由を述べなければならない。だから、分りやすく、説明しやすい俳句を先ず選ぶことになる。時間をかけてじっくりと味わわなければならないような俳句は選ばれない。つまり、高得点句だから必ずしも良い俳句では無いし、無得点句だから印象に残らない俳句だとは言い切れない。などと、自分の俳句の出来は棚に上げて、僕は気楽にいられる立場だ。


俳優佐藤輝 NHK俳句王国 主宰片山由美子さん
生放送終了後に、主宰の片山由美子さんと


  ぼんぼりの闇の先より風の盆 輝
 自由題のこの句は、番組に送ってから「より」が曖昧で「切れ」が無い、と自分の推敲足らずに気が付いたが時遅し。番組の中で主宰の片山由美子さんに指摘された、その通り。次のように改作します。

  ぼんぼりの闇の先から風の盆 輝   

 さて、来週土曜日放送の『俳句王国』は、如何なりますやら。また楽しみますので、皆さんも気楽に楽しんでご覧下さい。

                  輝 ☆彡 06.9.4


咲いた! おじぎ草

 今年も咲いてくれた、おじぎ草 !
 この、今年のおじぎ草には苦労をかけて、もう枯れてしまうのでは無いか、枯れないまでも花は咲かないのでは無いかと心配していた。だから今朝、思いがけず5つの淡いピンクの可憐な花が咲いているのを見付けて、殊の外、嬉しかった。


俳優佐藤輝 撮影 おじぎ草


 このおじぎ草は、7月から8月にかけて、東京と故郷の山形との間を車で3往復した「旅するおじぎ草」。
 7月中旬、義父が倒れて危篤状態との知らせを受けて急遽駆けつけたが、その時は色付き始めたほおずきと、実り始めた茄子を枯らしたくなかったから車に乗せて帰省。おじぎ草は他の20鉢と一緒にベランダから風呂場に避難させた。
 義父の命拾いを確認して1週間後に帰宅すると、あんなに勢いの良かったおじぎ草はおじぎしっぱなしで、水をやっても葉は開かず、そのうちにぽろぽろと枯れ落ち、スカスカと羽抜け鶏のようなみすぼらしい姿になってしまった。
 数日して、かすかに残っていた緑に生気が戻って来た。1週間後にまた見舞に帰省したときから、一緒の旅が始まった。
 それにしても、あの惨憺たる姿から良くぞ回復して可愛い花を咲かせてくれたものだ。ありがとう、おじぎ草!

                  輝 ☆彡 06.8.29


NHKラジオ FMシアターに出演

放送 8月26日(土)夜10時〜10時50分

『百億光年の貝殻』 作・相良敦子 音楽・北爪道夫 演出・保科義久
出演・横堀悦夫、山田辰夫、水野ゆふ、佐藤直子、佐藤 輝、小野賢章


高校野球、日大山形

 お盆の13日。
  移動する人はもうすっかり移動しおえて走る車も少ないらしく、戸を開け放っていても、騒音が気にならない。風が通り抜け、ほど良い夏の陽が射して、緑道から蝉の鳴き声だけが響いてくる、靜かな街だ。

 テレビでは高校野球の熱戦を伝えている。
 故郷、山形県代表の日大山形高校が、隣りの宮城・仙台育英高校を6対3で破った。他県出身選手が多い傾向の中で、地元出身選手が多いチームと聞き、初戦突破したときから今日の試合を楽しみに待っていた。
 若い連中は何に情熱を燃やしているのだろうと思えるほど、山形のスポーツは弱い。たまに山形出身と名前が上るのは個人の選手。横の連携、チームプレイが弱い県民性なのかと思ってしまう。
 そうとも言えないよ、と思わせてくれた今日の日大山形チームは、投手も良いし、バックの守備も光っていた。ベスト8を目指す次の試合が期待できる。楽しみだ。
 帰省客であふれている地元山形も、テレビ観戦で大いに盛り上がっていることだろう。

 先日、帰省するたびにお世話になっている天童市の遠藤市長さんにお目に掛かって、ご挨拶をした。


俳優佐藤輝 山形県天童市遠藤市長と

 30分の予定と聞いていたが、天童の地を治め今は末裔が宮城・多賀城に住んでいる天童氏の話から始まり、天童城主だった織田信長直系の子孫の話、天童の歴史に続いて、各地の姉妹都市との関わりなどをつぶさに教えていただいた。
 温泉と将棋の町としてしか印象を持たれていない天童市に、歴史の奥行きと、広がりのある新しいイメージを作ろうと模索する市長さんの言葉はエネルギーがあり説得力があった。
 そして、芝居作りの話など、気が付いたら3倍の時間が過ぎていた。

 ラ・フランスのアイスクリームをいただいた。さすが、生産量日本一を誇るだけあって、日本一の上品な甘さと香りが舌にとろけた。

 あの市長さんも今日はお盆休みで、地元選手の活躍をテレビで楽しまれたことだろう。
 
                  輝 ☆彡 06.8.13


初秋

 帰省して、故郷の夜を楽しんでいる人も多いことでしょうね。
 東北自動車道は100キロ以上の渋滞だったそうで、運転した人はご苦労さん!

 東京は今日の午後、天気予報通りの大雷雨だった。
 腹に響く雷鳴が、遠く近く鳴り続け、雨は天の溜池の底が破れたように、沛然として降った。
 ベランダに出た途端に目の前で光った雷には足がすくんで、しばらく、ぼう然と立ち尽くしてしまった。本当に怖かった。
 花火の嫌いな近所の愛犬・ケンくんは、家族の足許を離れなかったという。

 その後、夕方には止んだが、9日の台風7号通過後のような爽やかさは無い。


俳優佐藤輝 撮影 台風が去った東京の夕暮れ
9日、ベランダから眺めた台風7号通過後の夕焼け


 あの日の夕焼けは、暑いとはいえ、初秋を感じさせた。

                  輝 ☆彡 06.8.12


梅雨明けは?

 なかなか梅雨の明けない今年。
 夏休みの子供たちも浮かぬ顔で毎日を過ごしている様子ですね。この間、晴れ間がのぞいた時は、子供たちの顔がパアッと明るくなったのに、それもつかの間、また曇り顔です。

 ご覧下さい。ベランダのホオズキ、立派に赤く色付きました!


       俳優佐藤輝 撮影 ほおずき


 義父が倒れたと知らせを受けて今月は2回、急な帰省。
 1回目はいつ東京にもどって来れるか分らないので、実が大きくなり始めているのを枯らせては可哀想だと思った茄子と一緒に、ホオズキも車に同乗して往復しました。その間に色付き始めたのです。
 茄子は帰って来てから収穫しました。まだ次々と大きくなっています。
 今度は、秋に実から種を出して、舌の上でホオズキを鳴らすのが楽しみです。

                  輝 ☆彡 06.7.28


熱戦 TOKYO DOME

 7月2日、巨人の内海が阪神を2-0でプロ初完封した興奮も冷めやらぬ同じ東京ドームで、夜10時半から史上初の珍しい大会があった。

 大会名は「1 Ninth Award B.C. Campionship」。
 対戦したのは市川染五郎さんの歌舞伎チーム「Lightning Strikes」と『ラ・マンチャの男』の出演者・スタッフチーム「Impossible Dreams」。

 開会式はおごそかな君が代独唱から始まり、松本幸四郎夫人・紀子さんの見事な投球による始球式、と華やかにスタート。
 両チームの趣向を凝らしたチアリーダーによる応援に加えて、大観覧席に主催者発表(?)によると約150名の大応援団がバックネット裏から大声援を送った。
 試合途中、5回終了後には、松本幸四郎さんをリーダーに、かわいい半ズボンにボーダーシャツ姿のグランドキーパーに扮した高麗屋一門の俳優さんたちが、1塁から3塁ライン上を整備。2塁上で「ヤングマン」の歌に合わせてY・M・C・Aと踊るパフォーマンスを披露。やんやの喝采を浴びました。

 試合は序盤、少年選手や女性選手を擁する「Lightning Strikes」が若さを発揮して「Impossible Dreams」の先発原田投手を打ち込み先制、少々平均年齢の高い「Impossible Dreams」をリード。先発の市川染五郎投手も好投し、そのまま5回コールドで早々に逃げ切るかに見えたが、持久戦となって投手が交代した中盤になると「Impossible Dreams」が息を吹き返し、松本紀保選手の代打などで大逆転。しかし終盤には「Lightning Strikes」が動きの止まった「Impossible Dreams」に2アウトから稲妻を伴う猛打の雨を見舞い、走者3人を返す長打で1点差に迫った。更に追加で同点引き分けか、時間切れのさよなら勝利目前だったが、最後はライトフライに打ち取られ、老かい「Impossible Dreams」の初勝利となった。

 優勝した「Impossible Dreams」と準優勝の「Lightning Strikes」両チームには主催者の松本幸四郎さんからそれぞれトロフィーが、選手にはメダルが贈られた。


俳優佐藤輝 ミュージカル『ラ・マンチャの男』サンチョ 東京ドームで応援


 一観客の感想「まるで面白い舞台を見ているように振幅の大きな試合で見ごたえがありました。一部、鳴り物入りの応援がうるさかったですけど、眠気覚ましには良かったですね。試合終了が、深夜の1時過ぎでしたか? この時間では一般客が見に来れないので、勿体ないですねえ。次回は公式戦として日中堂々と開催されたら東京ドームが満員になるんじゃないですかね。またプロのチーム、特に楽天なんかにはすごく刺激になると思いますよ。楽しい、良い試合でした」。


俳優佐藤輝 ミュージカル『ラ・マンチャの男』サンチョ 東京ドームで応援


                  輝 ☆彡 06.07.08


スペインのマサパン

 先日、スペイン、ラ・マンチャ地方の古都・トレドに古くから伝わる有名なお菓子マサパンが、スペイン在住の通訳・山田進さんから届いた。とろけるように甘い、これは僕の好きなお菓子。
 僕は山田さんと一度もお会いしたことがない。


       俳優佐藤輝 ミュージカル『ラ・マンチャの男』サンチョ トレドみやげのマサパン


 去年6月に帝劇で『ラ・マンチャの男』公演があって、その直後の7月には松本幸四郎さん夫妻と長女の紀保さんがテレビ取材でスペインを訪ねられたが、山田さんはこの時の現地ロケで通訳をした方。

 当初、僕もそのロケに同行することになっていて、受け入れ準備中の山田さんや現地スタッフにそのことが伝わっていた。僕のこれまで6回の旅行で親しくなったスペインのアミーゴたちがそれを聞いて、日本のキホーテとサンチョの訪問をとても楽しみに待っていたのだという。
 ところが直前になって制作プロダクションと放送局プロデューサーから「航空会社とのタイアップが取れなくなって予算がない」と連絡が入り僕の同行は中止になった。それを聞いて、スペインでは残念に思った人が多かったらしい。

 その様子を去年8月に一時帰国した山田さんが、電話で話してくれた。その時、山田さんは「ドン・キホーテ」出版400年記念銀貨や、僕が公演パンフレットに「好きだ」と書いていたマサパンなどを送って下さったのだった。
 お会いしたことのない山田さんや、スペインのアミーゴたちの思いを僕は本当に嬉しく思った。サンチョの役作りのため、公演の度に訪れているスペイン。ひょっとして次の公演には出演しないなんてことがあるかも知れないが、それとは関係なしにまた必ずスペインを訪ねて、みなさんに会いたいと思った。

 そして先日、次はスペインにいつ行こうかと考えていた矢先、帰省した山田さんが再度マサパンを送ってくれたのだ。そのために奥さんがわざわざトレドまで出かけて買って来て下さったのだと言う。
 スペインでは、奇遇としか言い様のない出会いが重なって、在住の日本人の皆さんに助けられて旅をして来たが、いただいたマサパンの味は、その心の温かさがとけこんだおいしさだった。

 さて、サンチョの次の里帰りはいつにしようか? 山田さんとスペインでお会い出来るのも楽しみだ。わくわくと夢がふくらんでいる。

                  輝 ☆彡 06.7.1


6月といえば

 さくらんぼ、桜桃だ。
 子供の頃はさくらんぼとは言わず、桜桃、それもオットゥと呼んだ。

 さくらんぼの王様、佐藤錦が今朝、山形から宅配便で届き、洗う間も惜しんで早速口に放り込む。巧みに種をはずして果肉をかめば、甘味たっぷりの上品な味が口中いっぱい広がった。この、得も言われぬ幸福感よ。

 記念写真をパチリ。


俳優佐藤輝 ミュージカル『ラ・マンチャの男』サンチョ 山形神町のサクランボ佐藤錦


 6月の山形は、緑したたる万緑の中に、この鮮やかなさくらんぼの紅色がたわわに輝く。国内生産量のほとんどを生産している山形県内のどの果樹園も、誇りを持って生産している意欲が感じられて、気分の滅入るしとしと梅雨の時季に、店先に佐藤錦が並び始めると、心が明るくなる。
 毎年送ってもらう東根市神町にある平山果樹園のさくらんぼは、特に心を込めて育てられているようで、粒が大きく立派、色鮮やかで、ことに甘く感じられる。
 雨に当ると完熟した実にはヒビが入るから、雨に当てないように気を使いながらの収穫と出荷で、さくらんぼ農家は寝る暇もないと聞く。その農家の皆さんの苦労の結果が、この口中に広がる満足感だ。ありがとう!

 6月はさくらんぼの月だ。

                  輝 ☆彡 06.6.18


たか子ちゃん

 書き出したらきりがないなど、いろいろモロモロの理由があって、最近は観劇の感想は書かないでいましたが・・・。

 昨夜、青山劇場で『メタルマクベス』を観た。25分の休憩をはさんで4時間弱。まったく長さを感じさせない、素晴らしい舞台だった。

 シェークスピア原作の舞台を200年後の未来2206年の日本に設定、マクベスが1980年代に活躍したヘビメタロックグループのリーダーとオーバーラップして、時代と人物を往き来する構成になっている。といっても観ていない人には何のことやら・・、だがテンポのある舞台が想像力をかき立てる。
 松たか子ちゃん演ずるマクベス夫人の、女性の愛らしさと吐き気を感じさせるほどの欲望の嫌らしさ、そして哀れさ。演技も歌も、その切れの良さ! マクベスの内野聖陽さんとの息もぴったり。宮藤官九郎の台本、いのうえひでのりの演出、美術も音楽も良い!

 丁度この日はたか子ちゃんの誕生日で、客席総立ちのカーテンコールは「ハッピーバースデー」の大合唱。登場した大きなケーキのローソクを、たか子ちゃんが一息で吹き消した。

 青山劇場はたか子ちゃんも僕も、95年6月の『ラ・マンチャの男』に、初めて一緒に出演した思い出の劇場。たか子ちゃんが高校の制服姿で劇場入りしていた11年前のことを、昨日のことのように思い出した。

                  輝 ☆彡 06.6.11


緑の京都

 昨日、東北南部まで梅雨入りしましたね。
 今日の午前中は晴れて、気温も上がるそうです。
 今年は、梅雨明け近くに集中豪雨にならないよう祈っています。

 この時季は一雨ごとに緑が増して、より深い緑色に。
 ほおずきは4.5センチにもなって、色こそ緑だけどもう立派な一人前の形をしています。

 4月末から5月中旬、途中の連休帰省をはさんで、京都・太秦でテレビ時代劇の仕事。(放送日は未定です)


俳優佐藤輝 水戸黄門 東映京都撮影所 宇恵さやかさん
撮影所で、共演の宇恵さやかさんと


 暇を見つけては、新緑の嵯峨野を散策しました。観光客が一段落した時季なので、のんびり出来ました。


俳優佐藤輝 撮影 水戸黄門 京都嵐山 路傍のお地蔵さん


 その時のエピソードは連載エッセイ『もみじ若葉の小倉山』に書いたので、そちらでご覧下さい。


俳優佐藤輝 撮影 水戸黄門 京都嵐山落柿舎
畑越しに見る、柿若葉の落柿舎

                  輝 ☆彡 06.6.10


リクエストに

 スイーツさんのリクエスト、掲示板で読みました。ホオズキの赤ちゃんの可愛い写真を見たくなるお気持ち、良く分ります(笑)
 あれだけ書いたのですから責任を感じます。それで写真を撮りました。


       俳優佐藤輝 撮影 白い花と緑のほおずき


 驚いたでしょう?

 ご覧の通り、一昨日は1.5センチほどだった最初の実が今朝はその倍、3センチになっていました。2つ目も大きくなって、3つ目の赤ちゃんまで出来ている! 隣りの株にも小さな実がついて、元気な花からまだ幾つも実が出来そうです。
 赤く色付く来月が楽しみです。「這えば立て」のホオズキの親になった気持ちです。また、レポートします。

                  輝 ☆彡 06.6.3


鬼灯の更衣

 6月も快晴であけました。

 ホオズキは鬼灯とも酸漿とも書くし、衣替えは更衣とも衣更とも書くんですね。

 学術用語的表示だったりやまと言葉的表現だったり視覚に強く訴える漢語的表現だったり、話せば同じ言葉でも、目で読んだ時の印象はそれによって大きく違ってきます。日本語の文章は記号であるアルファベットと違い、視覚的表現力を持っているところに大きな特色がある。話せば同じ言葉、と書いたけど、日常でもセリフでも、本当は無意識にちゃんと区別して、違ったニュアンスで言葉を話しているんですね。聞いた時の印象も違って来ます。
 今までほとんどを文芸的表現の世界に身を置いてきた僕が、新聞と言う報道記事を中心にしたメディアにエッセイの連載を始めて、そんなことを特に意識するようになりました。
 時々『ラ・マンチャの男』のセルバンテスの有名なセリフ、「事実とは真実の敵なり」を思い出しながら。

 一昨日の朝、ベランダで喜びの声をあげました。
 鬼灯が初めての実をつけていたのです。鬼灯は赤く色付いたホオズキのことでしょうから、薄緑で5ミリほどの小さな小さなホオズキに鬼灯の表現は似合いません。でも、その可愛いこと!
 一昨年の夏に、楽屋見舞いに届いたガラスの風鈴がついた浅草鬼灯市の一鉢を貰って十分に楽しみ、立ち枯れた鉢はベランダの隅に置いたまま、気が向いた時だけ水をやっていた。すっかり枯れたものだと思っていたその鉢に、去年の春、思いがけず新芽が出たのです。それで、ホオズキがなるぞと、せっせと水やりしましたが、去年は弱々しい花が数輪咲いただけで実を結ばなかった。
 それでも株が元気だからと肥料をやったのが効を奏して、今年は元気な芽を出した。そして立派な白い花が幾つも咲いた。その一番下の花が萎んで落ちてしまったのが4日前。ああ、今年もダメだったと溜息をついていたら、その花のあとに小さな緑のホオズキの実を発見!
 鮮やかなホオズキの更衣だった。
 見る見る大きくなって今朝はもう3倍の大きさになっている。2つ目の実もついた。鬼灯と書ける来月がまた楽しみだ。

                  輝 ☆彡 06.6.1


五月晴れ

 久し振りにすっきりと気持ち良く晴れましたね。日本全国だそうです。
 そう言えば、いつもの年なら5月には何度もベランダでお茶や食事を楽しんでいるのに、天気が悪いので今年はたった1度しかしていませんでした。

 気持ちいいですよ、14階のベランダでのお茶タイムは。
 下がウッドデッキになっていて、そこに木製の縁台と、折りたたみの椅子とテーブル。ホテイ竹の小さな竹林(笑)があって、今年は竹の子が11本も出ました。それが毎日、グングン伸びています。その側にはアジサイの鉢、それに昨日から花が咲きだして、これらの緑が目と心をなぐさめてくれています。ハーブは撫でただけで良い香り。

 このところニュースは毎日のように、子供が被害者になったり、かつては考えられなかったような猟奇的事件、それに談合と汚職ばかりが続いて気が重くなります。そんな時はベランダに出て、街を眺めながらぼおっとします。

 エッセイの連載を始めたら、話題の重なりが気になって、ホームページへの文章がおろそか気味に。常連のみなさん、すみません。これからは少しペースを上げて、ご期待にそえるように頑張ります。

                  輝 ☆彡 06.5.25


♪花の山形

 ゴールデンウィークに、この時季としては久し振りの帰省をした。
 故郷は花笠音頭の歌詞のごとく、全県「花の山形」。ミカン類以外は何でもとれるフルーツ王国山形だけあって、サクランボ、リンゴ、桃、梨などが一斉に花咲き、どこも淡い春霞色に染まっている。が、月山から湯殿山、羽黒山にかけて、今なお残る雪の多さに、この冬の豪雪をしのんだ。
 鳥海山、月山の伸びやかな山容と、山々を水面に映して田植えの準備が進む庄内平野の大きな広がりの美しさ、壮大さ。言葉には言い尽くせないこの自然の美しさが、僕の心をどれほど強く大きく支えてくれているかと思うと感謝の気持ちで目が潤む。ああ、おだやかで美しいこの時季に帰省が出来て良かった。


俳優佐藤輝 山形自動車道 雪が残る5月の月山 月山


 さっと焼いた新鮮なクチボソガレイ、出たばかりの竹の子汁はまさに故郷・庄内ならではの味わい。うまい !
 悔しかったのは鳥海山のミネラルたっぷりの伏流水で育った岩ガキ。以前はゴールデンウィークにも食べられたのだが、食中毒を避けるために去年から漁獲開始時期を1カ月遅らせることになり、5月には食べられなくなったこと。

 もっと日本海の幸を味わいたいと思って立ち寄った酒田港にある「さかた海鮮市場」2階の食堂「海鮮どんや とびしま」。ホームページには営業時間が午前7時〜午後7時とあるから、この時間の間なら当然食事が出来るものと思って行ったが、昼の食事は11時半からしか出来ないとのことで10時半頃には長蛇の列をなしている。期待して行ったのだが、客を十把一からげに扱う態度と案内の粗雑さに嫌気がさしてここはあきらめた。


俳優佐藤輝 山形市ムッシュ・サトウ


 帰省の度に探していた山形市の美味しいレストラン。今回は少し時間の余裕があったのでようやく探すことが出来た。出会ったのは「ふらんす風料理 monsieur Satoムッシュ・サトウ」。県庁に近い静かな住宅街にある店はサービスも心地よく、清潔で洒落た小部屋でランチを手軽に楽しんだ。上品な手の込んだ微妙な味わいは県内トップクラス。


俳優佐藤輝 山形市ムッシュ・サトウ


    フランス風料理 monsieur Sato (ムッシュ・サトー)
    山形市あこや町3-16-30 023-642-7995 月曜定休 要予約

  今度はじっくりとディナーを味わいたい。これでまた、帰省の楽しみが一つ増えた。

                  輝 ☆彡 06.5.13




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